マネーの正体
- Daniel Tanaka
- Oct 17
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プール(市場流動性)は、もともとバラバラに点在している“水蒸気”のような欲求(Wants)と必要性(Needs)が、凝結核(財)に触れて水滴化(リキッド化)することで発生します。
水滴はさらなる水滴を呼び寄せ、いつしかその中で流れを作り始め、多方向の流れが重なり合ってダイナミックな動きをするプールへと成長します。そしてそこにプールがある事実をもって更に水蒸気がリキッド化していきプールそのものを拡大します。
リキッド化する過程において必要になるのは”等価”だという虚構を理解する認知能力であることから、おそらく人類はシグナルを脱した言語を獲得した直後からプールを発生させ続けています。
そして人類はプールを生きる糧として利用していて、それなしには生存すら困難なほどにプールに依存しているため、プールがエントロピーの増大で崩れないように、凝結核となる財が随時補給・再配置され、流れが止まってる場所があれば淀みを解消するメカニズムが働きます。
これこそがマネーの正体であり、プールの中にあるものはすべて相対的に私たちが考えるいわゆる”マネー”的に振る舞います。
反論はあるかと思いますが、プールそのものがマネーなので、カレンシーが何であるかは効率性の問題に過ぎず、最重要項目はプールの参加者がエントロピー増大の圧力に耐えられるだけのフローをプールが確保できているか、あるいはプールを拡大し続けられているかであると考えます。
そしてプールがこの圧力に耐えられなくなるほどの政治的圧力を受け続けた時、プールは一時的にリキッド化できなくなり消滅させられ、多くの人が生存すら困難な状況に陥ります。私の目には現代はこの圧力が急上昇しているように見えるので、カタストロフィックな結末を迎えると予測していますが、リキッド化自体は政治的圧力に関係なく実行可能なので、グローバルなプールではなく、ローカルなプールへの参加を意識していきたいところです。


