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Limitless考察

  • Writer: Daniel Tanaka
    Daniel Tanaka
  • Oct 23
  • 6 min read

Limitlessがそろそろトークン・ジェネシス・イベントを実行するので、いろいろと考察してみたいと思います。いずれ答え合わせができればよいですね。


Limitlessとは?


Limitlessは予測市場系のプラットフォームです。


予測市場で代表的なのはPolymarketとKalshiで、Polymarketは最近ニューヨーク証券取引所(NYSE)を運営するインターコンチネンタル取引所が出資したと話題になっていました。



その影響もあってか、予測市場全体が大きなトレンドになるのではないかと期待されている空気を感じます。


アカウントを作る時点でKalshiとPolymarketは国別で制限を受けるようですが、Limitlessはなぜかそういう制限もなく普通に利用できるようです。


Limitlessの利用規約を見るとユーザーが居住国の法律に照らし合わせて適法かどうか確認の上で利用するようにいっていましたが、KalshiとPolymarketは名指しでどこどこの国の居住者は利用できないと明言していました。


3つとも日本の記載はなかったので日本側で適法であればどれも利用できるのではないかと思います。適法かどうかはまだ政府の見解が発表されていないっぽいのでわかりませんし、おそらくグレーゾーンになりそうなので、日本居住者は安易に利用せず、トークンが値上がりするか否かだけを考えた方がよさそうです。


2強だけが強く他は殆ど機能していない


予測市場は実は極端にPolymarketとKalshiが市場を占有しています。


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以前からこの仕組み・市場自体は存在していたのですが、法的に使えなかったのかまともに機能しなかったのか、Polymarketが出てくるまで殆どボリュームがない状態が何年も続いていました。Augurあたりはもう5年以上稼働していたと思います。それにもかかわらず、むしろ予測市場ニアリーイコールPolymarketという状態が長い間続いていました。そこにKalshiという競合が現れてシェアを奪っていってるという状態です。


そして3番手が長らく存在せず、ほとんどの新規参入者が風穴すら開けられずに見向きもされない状態が続いていたんですが、Limitlessがトークンをローンチすると発表してからLimitlessが目に見えて3番手になれるかも知れないという状況になってきています。


以下のチャートはLimitlessのアクティブトレーダーの月間の推移を示すんですが、見てください。見向きもされていなかったのに9月以降に急激にトレーダー数が増えています。


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ICOとAirdrop


Limitlessが急速に注目を集めたのはおそらくKaitoで開催されたICOが原因だと思われます。


人気が出る前から観測していたんですが、Kaitoで以下の1mドル枠(全体の1.37%)のパブリックセールが発表され、オンチェーンでの活動量がアロケーションに影響を与えるとアナウンスがあってからボリュームが増えたように感じました。


先ほどのチャートだとわかりづらいですが、9月以降に急増していたので十中八九KaitoのICOの影響だと思います。


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1mのレイズに対して200mドル以上が集められて、250kドルを投じた投資家や元々のヘビーユーザーやKaitoの優先権を持ってるステーカーなどに多く割り当てられたようでした。さすがに20000%ものお金が集まるというのは凄いことなので、多く割り当てられた投資家はXでFIREできる!と半分冗談交じりに豪語していました。(日本語圏ではいませんでした)


元々トレードしていたユーザーはごく少数でICOの発表後に参加したユーザーが殆どだと推測できるので、初めだけ勢いがついてすぐに失速していく可能性もあるのではないかと感じます。


トーケノミクス


トータルサプライは1B枚です。TickerはLMTSでユーティリティはステーキング、コミュニティリワード、バイバックなどに利用されます。


ICOは現時点でEchoとKaitoで実施されたはずなので合計で2.63%と非常に小さな割合で、エコシステムリワードの方が遥かに大きいのが印象的ですね。


Token Distribution

  • Investors: 25%

  • Kaito pre-sale: 1.37%

  • Echo round: 1.26%

  • Team: 25%

  • Ecosystem rewards (Airdrops & Incentives): 24.37%

  • Treasury: 13%

  • Liquidity: 10%


現時点で集めた出資金は合計で18mドルで、そのうち1mドルはKaitoでのセールのはずなので、Investorsの項目がこれに該当するんだと思います。25%がベンチャーキャピタル、25%がLimitlessチーム、それ以外での50%をステークホルダーみんなで分け合う構図です。


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Echoでの詳細は私のEchoでのKYCが通らずリサーチできませんでした。


FDVはいくらになるか


DeFiLlamaなどのデータサイトを見てもどこまでが該当するのか、ランキング入りしていても機能しているか怪しいなどの問題があるので同規模の他のプロジェクトとの比較が成立しません。そこでPolymarketの評価額をもとに計算してみようと思います。



Polymarketは9Bドルの評価額がついているので、ボリュームからLimitlessの評価額を逆算します。もちろんこんな単純な計算では正しくないでしょうけど、目安にはなります。


先ほどのデータから計算するとLimitlessの取引ボリュームはPolymarketの2%に相当するので9Bドルの2%の評価額には達すると仮定して計算します。180mドルとなります。


そうなると1.37%の枠に200mドルも集まっていたのは投資家に「Limitlessは過大評価されている」ということを意味するか、あるいは取引ボリュームが少なすぎるのはユーザーに「Limitlessは過小評価されている」ということを意味するかのどちらかとなると思います。


おそらくですが、取引ボリュームは嘘をつかないので過大評価の側だと判断します。Whales Marketも見てみましょうか。


Whales Marketは上場前のトークンを事前に売買できるプラットフォームなんですが、そこでのLMTSの価格は1ドル前後から始まり0.46ドルまで下落しています。1B枚あるので1ドルだとFDVが1Bドルになる計算です。Polymarketの11%の取引ボリュームがあれば1ドルを正当化できそうですが、実際には2%なのでLMTSのプレマーケットでの価格はTGEまで下がる一方になるのかも知れません。取引ボリュームだけを見れば0.18ドルが妥当に見えますからね。


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ただそうはいっても、LimitlessはモバイルUXを最重視、Baseコミュニティによる新規ユーザーの獲得、Polymarket・Kalshiの2強を唯一崩しにいける急激な上昇モメンタムの真っただ中にいるので、0.18ドルは過小評価に見えます。


現状ではLimitlessはインサイダー情報をお金に替えるという本来の予測市場の動きをしていなくてインサイダーのいない価格情報をもとにトレードするというタイプのマーケットが多いので、もしPolymarketのタイプのマーケットを追加するのであればユーザーはさらに伸びていくと思われます。


...。


ステルスローンチ


ちょうど本記事を書いてる途中にLimitlessがステルスローンチをしてしまって、記事の完成を待たずして答え合わせとなってしまいました。


無念です。


答え合わせだけすると、0.3ドル付近、つまりFDV300mドル水準で推移しています。上場直後を除いた最安値が0.19ドルだったのでここが底だと一旦は認識してよさそうです。今から何を書いても考察だと思われないですし意味がないので、本記事はここまでとします。


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